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定期公演 2023-2024シーズンBプログラム
第1999回 定期公演 Bプログラム

レーガー生誕150年

サントリーホール
Googleマップ 座席表

※約2時間の公演となります(休憩20分あり)。
※やむを得ない理由で出演者や曲目等が変更となる場合や、公演が中止となる場合がございます。公演中止の場合をのぞき、チケット代金の払い戻しはいたしません。

ABOUT THIS CONCERT特徴

作曲家のメモリアルイヤーというのは、それだけでめでたい気分になったり、時の流れに思いを馳(は)せたりと、音楽ファンにとって何かと嬉(うれ)しいものである。しかも、それが普段なかなか触れる機会のない作品と出会うきっかけになれば、なおさらだ。 本公演のメインを飾るのは、今年で生誕150年を迎えるマックス・レーガー(1873~1916)。今でこそ「知る人ぞ知る」存在だが、バッハから始まる輝かしいドイツ音楽史の継承者として、生前は高く評価されていた作曲家である。《モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ》には、伝統の中に革新の種を探った彼の美学が体現されている。「150歳」を祝うにはうってつけの一曲だ。

(池上健一郎)

PROGRAM曲目

ハイドン/交響曲 第100番 ト長調 Hob.I-100 「軍隊」

ヨーゼフ・ハイドン(1732~1809)は、長年仕えていたニコラウス・エステルハージ侯爵の死を機に、1791から1792年、1794から1795年と2度にわたってイギリスに滞在し、あわせて12曲(《第93番》~《第104番》)の交響曲を披露した。本作は、1794年のロンドンでの演奏会シーズンに合わせて作曲された、「ロンドン交響曲集」の中でも当時もっとも大きな人気を誇った作品である。その理由は、「軍隊」の愛称の由来となった第2楽章の「トルコ行進曲」。折しもイギリスはフランスとの戦争状態に突入したばかりで、ロンドンにも戦時下特有のそこはかとない緊張が漂っていた。だからこそ、戦いのイメージを呼び起こす粗野な行進曲が聴衆を虜にしたのであった。

ちなみに、第2楽章はもともと、ハイドンがナポリ王フェルディナンド4世のために1786年に作曲した、《リラ・オルガニッザータのための協奏曲第3番》(Hob. VIIh-3)の旋律を再利用したものである。

第1楽章(アダージョ─アレグロ) 穏やかに始まる導入部に続いて、フルートとオーボエが愛らしい主題を奏でる。随所で現れる木管楽器の軽やかなソロが、総奏の盛り上がりとの対比もあって、なおさら耳に心地よい。

第2楽章(アレグレット) 民謡のような平和な旋律が、途中でトライアングル、シンバル、大太鼓が打ち鳴らされる荒々しいトルコ行進曲に一変する。トランペットが吹き鳴らすファンファーレに続く最後のオーケストラの爆発は、激しい戦闘の場面を思わせる。

第3楽章(メヌエット:モデラート─トリオ) 鋭いターン音型が散りばめられた、キレのあるメヌエット。中間部(トリオ)は穏やかな曲調だが、途中で思いがけないオーケストラの強奏が待っている。

第4楽章(終曲:プレスト) 舞曲風の主題が何度も回帰するロンド。推進力のある音楽だが、ときおり裏をかくように停止するのがいかにもハイドンらしい。最後は「トルコ風」の楽器も加わって、にぎやかな大団円を迎える。

(池上健一郎)

演奏時間:約24分
作曲年代:1793年または1794年
初演:1794年3月31日、ロンドン、作曲者自身の指揮

リスト/ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調

最初の着想は、フランツ・リスト(1811~1886)が若きピアニストとしてパリのサロンを席巻(せっけん)していた1832年にまでさかのぼる。しかし、本格的な完成を見たのは1849年のこと。しかしその後も披露される機会のないまま、1853年にさらなる改訂が加えられ、1855年2月17日にようやく初演される運びとなった。その間、リストはヴィルトゥオーソとしての演奏活動に終止符を打ち、ワイマールの宮廷楽団を率いる立場へと、そして自身が作り出した新たなジャンルである交響詩の作り手へと転身していた。華麗なピアニズムをシンフォニックな響きが包み込む本作には、リストのこうした経歴がはっきりと映し出されている。緩徐楽章とスケルツォを中間に置く4楽章構成を取ってはいるものの、全楽章が休みなく演奏されるうえに、同じ旋律が楽章をまたいで何度も現れるため、実質的には単一楽章のようでもある。

第1楽章(アレグロ・マエストーソ) ユニゾンで奏でられる冒頭の雄々しい旋律は、楽章をまたいで繰り返し現れる協奏曲全体の「モットー」。ダイナミックなカデンツァから情感たっぷりの甘い旋律まで、ピアノが幅広く活躍する。

第2楽章(クワジ・アダージョ) ピアノが清冽(せいれつ)な旋律をたっぷりと歌わせる。緊張感が漂う中盤のレチタティーヴォを越えると、この協奏曲全体のもうひとつの軸となる柔和な旋律が、フルートとクラリネットによって歌い継がれてゆく。

第3楽章(アレグレット・ヴィヴァーチェ) トライアングルの響きとともに曲調は一転し、軽快でおどけたスケルツォ風の音楽へ。後半に入ると「モットー」が力強く回帰し、さらに第2楽章後半の旋律も顔を覗(のぞ)かせつつ音楽は大きく盛り上がり、そのまま第4楽章へ突入する。

第4楽章(アレグロ・マルツィアーレ・アニマート) 行進曲風のリズムで始まる、これまでの総決算のようなフィナーレ。ピアノも技巧的なパッセージを存分に披露し、最後は「モットー」が変容した旋律とともに勢いよく閉じられる。

(池上健一郎)

演奏時間:約19分
作曲年代:1835~1856年(1853年、1856年改訂)
初演:1855年2月17日、ワイマール、エクトル・ベルリオーズ指揮、作曲者自身の独奏

レーガー/モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ 作品132

マックス・レーガーは、南ドイツの小都市ヴァイデンで育ち、ミュンヘンやライプツィヒなどで活躍した作曲家。本作は、モーツァルトの《ピアノ・ソナタ第11番 イ長調》(K. 331/1783年)第1楽章の主題にもとづく大規模なオーケストラ変奏曲で、レーガーの管弦楽曲の中ではもっとも広く知られたものである。モーツァルトのソナタが6つの変奏を持つのに対して、レーガーは8つの変奏を連ね、長大なフーガで締めくくる構成を取っている。
1911年以降、レーガーはドイツの名門マイニンゲン宮廷楽団の指揮者として多忙な日々を送っていたが、1914年2月に過労で体調を崩し、しばらくの間療養を余儀なくされる。その後、再び創作意欲を取り戻した彼が同年5月に着手したのが本作である。本格的な復帰作とも言えるこの曲について、本人は「考えられうる限りもっとも平明で、混じり気のない音楽」と述べている。しかし、体系的な変奏の組み立て方や揺るぎないフーガの書法には、彼が範としたJ. S. バッハ、ベートーヴェン、ブラームスといった先人たちの精神が刻み込まれており、実際にはドイツ音楽史をまるごと凝縮したかのような密度とスケールを誇っている。

モーツァルトの旋律をオーケストレーションした主題(アンダンテ・グラチオーソ)から始まって、第1変奏(リステッソ・テンポ)は、もとの旋律に軽やかな装飾が重ねられる。第2変奏(ポーコ・アジタート)に入ると転調し、叙情性に富んだ響きへ。第3変奏(コン・モート)で、旋律の輪郭は残しつつも短調の響きに転じると、ホルンの鋭いリズムが印象的な第4変奏(ヴィヴァーチェ)で本来の主題から大きく離れてスケルツォの性格を帯びる。木管楽器が動き回る第5変奏(クワジ・プレスト)も引き続きスケルツォ風で、音楽は一時的に活気を見せるも、やがて力を失うように静かに閉じられる。

テンポの加速が収まる第6変奏(ソステヌート)では、主題の輪郭を感じさせつつ、木管楽器の音色が優雅に絡み合う。第7変奏(アンダンテ・グラチオーソ)に至って主題がはっきりと回帰し、それまでの変奏に一区切りが与えられる。

自由で拡大された第8変奏(モルト・ソステヌート)は、聴く者を酔わせる芳醇(ほうじゅん)な後期ロマン主義的音響世界。そこから一転、軽妙な主題が提示されると、長大なフーガ(アレグレット・グラチオーソ)の始まりだ。最後は、冒頭の主題の輝かしい回帰とともに、音楽は最高潮を迎える。

(池上健一郎)

演奏時間:約35分
作曲年代:1914年
初演:1915年1月8日、ヴィースバーデン、マックス・レーガー指揮

[アンコール曲]
12/6:サティ/グノシエンヌ 第1番
12/7: アルヴォ・ペルト/アリーナのために
(ピアノ:アリス・紗良・オット)

 

はじめてのクラシック
「マックス・レーガー」

ARTISTS出演者

ファビオ・ルイージさんの画像 指揮ファビオ・ルイージ

1959年、イタリア・ジェノヴァ出身。デンマーク国立交響楽団首席指揮者、ダラス交響楽団音楽監督を務める。N響とは2001年に初共演し、2022年9月首席指揮者に就任。就任後初めての2022–23シーズンでは、9月の就任記念公演でヴェルディ《レクイエム》を指揮。その後ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、R. シュトラウスなどのドイツ・オーストリアの作品や、フランクやサン・サーンスといったフランス語圏の作品に取り組み、その歌心と情熱に溢(あふ)れた指揮は、多くの聴衆の心を掴(つか)んだ。2023年8月には首席指揮者としての任期が3年間延長され、2028年3月までとなった。
 これまでにチューリヒ歌劇場音楽総監督、メトロポリタン歌劇場首席指揮者、ウィーン交響楽団首席指揮者、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団および同歌劇場音楽総監督、MDR(中部ドイツ放送)交響楽団芸術監督、スイス・ロマンド管弦楽団音楽監督、ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団首席指揮者などを歴任。このほか、イタリアのマルティナ・フランカで行われるヴァッレ・ディートリア音楽祭音楽監督も務めている。また、フィラデルフィア管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、サイトウ・キネン・オーケストラに定期的に客演し、世界の主要オペラハウスにも登場している。録音には、ヴェルディ、ベッリーニ、シューマン、ベルリオーズ、ラフマニノフ、リムスキー・コルサコフ、マルタン、そしてオーストリア人作曲家フランツ・シュミットなどがある。また、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団とは数々のR. シュトラウスの交響詩を収録しているほか、ブルックナー《交響曲第9番》の解釈は高く評価されている。メトロポリタン歌劇場とのワーグナー《ジークフリート》《神々のたそがれ》のレコーディングではグラミー賞を受賞した。

アリス・紗良・オットさんの画像 ピアノアリス・紗良・オット

19歳でドイツの伝統あるクラシック音楽レーベルと専属契約を交わし、20歳でリスト《超絶技巧練習曲》のアルバムで鮮烈なデビューを果たして以来、アリス・紗良・オットはクラシック音楽をつねに先進的で創造的な視点から捉え直し、革新的なプレゼンテーションを続けている。2021年の10作目のアルバム『Echoes of Life』は、ショパンの前奏曲と現代作品との組み合わせが大きな話題となり、建築家ハカン・デミレルとの協働による映像作品を用いた新しい形のリサイタルも展開し、ロンドン、パリ、ミュンヘン、東京など各地で成功させた。
これまでにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロサンゼルス・フィルハーモニック、ロンドン交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ウィーン交響楽団などと共演を重ねている。この秋にはカネラキス指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団と共演するベートーヴェンの《ピアノ協奏曲第1番》のアルバムをリリース。
N響との初共演は2012年。今回は5年ぶり5度目の登場となる。ファビオ・ルイージとのリストの《ピアノ協奏曲第1番》は、大胆で爽快、かつ繊細な響きの綾が織り成されることだろう。

[飯田有抄/クラシック音楽ファシリテーター]

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12月N響定期公演Bプログラムについて

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TICKETチケット

定期公演 2023-2024シーズン
Bプログラム

第1999回 定期公演
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1回券発売開始日

定期会員先行発売日:2023年10月26日(木)10:00am
定期会員について

一般発売日:2023年10月29日(日)10:00am

チケット購入

料金

S席 A席 B席 C席 D席
一般 9,800円 8,400円 6,700円 5,400円 4,400円
ユースチケット 4,500円 4,000円 3,300円 2,500円 1,800円

※価格は税込です。
※定期会員の方は一般料金の10%割引となります。また、先行発売をご利用いただけます(取り扱いはWEBチケットN響・N響ガイドのみ)。
※この公演のお取り扱いは、WEBチケットN響およびN響ガイドのみです。
※車いす席についてはN響ガイドへお問い合わせください。
※券種により1回券のご用意ができない場合があります。
※当日券販売についてはこちらをご覧ください。
※未就学児のご入場はお断りしています。

ユースチケット

25歳以下の方へのお得なチケットです。
(要登録)

定期会員券
発売開始日

年間会員券
2023年7月17日(月・祝)10:00am
[定期会員先行発売日: 2023年7月9日(日)10:00am]

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お申し込み

BROADCAST放送予定

NHK-FMNHK-FMベスト オブ クラシック
「第1999回 定期公演 Bプログラム」

2023年12月15日(金) 7:30PM~ 9:10PM

曲目: ハイドン/交響曲 第100番 ト長調 Hob.I-100 「軍隊」
リスト/ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調
レーガー/モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ 作品132

指揮:ファビオ・ルイージ

ピアノ:アリス・紗良・オット

収録:2023年12月6日 サントリーホール

主催:NHK / NHK交響楽団

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