第1938回 定期公演
池袋Aプログラム

2021年9月26日(日)
開場 1:00pm 開演 2:00pm

東京芸術劇場 コンサートホール 
アクセス 座席表

終了

【重要なお知らせ(9/10更新)】

・1回券および定期会員券の販売停止について 詳細

・出演者の一部変更について 詳細

  • ※約2時間の公演となります(休憩20分あり)。
  • ※今後の状況によっては、出演者や曲目等が変更になる場合や、公演が中止となる場合があります。あらかじめご了承ください。
  • ※ご来場の際には感染症予防対策についてのご案内を必ずお読みください。
  • 2021年9⽉池袋Aプログラム プログラム&曲⽬解説

     「一時代の終焉(しゅうえん)と始まり」。ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)の場合は18世紀から19世紀、グスタフ・マーラー(1860~1911)の場合は19世紀から20世紀への転換という意味において、そう言えるだろう。また2人とも、伝統的な国際都市だったウィーンと密接な関係を持ち、この街からさまざまな影響や刺激を受けた。さらにモーツァルト作品はイ長調、マーラー作品はニ長調といういわば兄弟のような調性。誕生の時期こそ異なれど、2つの作品の間には見えない糸が張られているかのようだ。
    (小宮正安)

  • モーツァルト/クラリネット協奏曲 イ長調 K. 622

    1791年、35歳で世を去るモーツァルトが、死の約1か月前に書いた1曲。こうした経緯や澄み切った美しさから、この曲は彼の短すぎた人生や、暮れ行く18世紀の響きを宿した辞世の作のようにも言われてきた。
    だが最近の研究によれば、晩年のモーツァルトはこれまで伝えられていたような貧困や絶望に喘(あえ)いでいたのではなく、むしろ新時代に向かって意気揚々と活動を始めていた。そう考えてみると、この《クラリネット協奏曲》も違った見方ができないか?
    例えば、クラリネットを独奏に用いるという試み。クラリネットは元々、軍楽隊用の楽器であって、モーツァルトの時代には改良の途上にあり、この協奏曲も「バセット・クラリネット」という発明されたばかりの楽器のために書かれている(本日の演奏でもこの楽器が用いられる)。そんなバセット・クラリネットを特注で製作させ、演奏していたのが、ウィーンを中心に活躍していた名クラリネット奏者のアントン・シュタードラー(1753~1812)。彼はモーツァルトとも親しく、モーツァルト自身シュタードラーのクラリネット演奏に魅了され、当協奏曲を書く。速い指回しや跳躍、息の長い歌い回し等の技巧が、独奏クラリネットに散りばめられているのも当然だろう。
    モーツァルトの歌心が、ソナタ形式の中に溢(あふ)れ出る長大な第1楽章。独奏クラリネットの独白に、オーケストラがそっと寄り添う第2楽章。楽しさと儚(はかな)さが交差するメロディを中心に、さまざまなメロディが浮かんでは消えてゆくロンド形式の第3楽章。極限まで音を切り詰めながら、逆に豊かな音楽が出現するという、モーツァルト後期ならではの鮮烈な試みが溢れている。
    (小宮正安)

    演奏時間:約27分
    作曲年代:1791年
    初演:1791年10月?プラハ?

  • マーラー/交響曲 第1番 ニ長調「巨人」

    《交響曲第1番》として知られているマーラーの作品には、複雑な成立史がある。「交響詩」として初演された後、度重なる改訂を経て「2部の音詩〈巨人〉」、「音詩〈巨人〉」、「交響曲」へと変容を遂げる。そしてさらなる修正を経て、1899年に出版された際に「交響曲第1番」という名称になった。改訂作業の例を挙げると、5つの楽章の中から第2楽章が削除され、全体が4楽章構成になった。オーケストレーションのそこかしこに手が加わり、超巨大編成に発展した。そして、各楽章につけられていた標題や、「巨人」というタイトルまでもが撤回され(当初は各楽章に青年の懊悩(おうのう)と勝利を示唆する説明が付けられており、「巨人」という題名自体、ドイツ・ロマン派の文学者ジャン・パウル〔1763~1825〕の同名の小説を基にしている)、交響曲という絶対音楽への転換がおこなわれた。
    背景には、ヨハネス・ブラームス(1833~1897)の《交響曲第1番》への意識があったことは間違いない。楽都ウィーンにあえて身を置き、試行錯誤を経ながら、苦悩から勝利へという19世紀的な交響曲をついに完成させたブラームス。そんな彼のひそみに、ウィーンで学生時代を過ごし、やがてこの街で指揮者として活躍するマーラーも倣(なら)った形である。さらにブラームスが私淑していたローベルト・シューマン(1810~1856)の《交響曲第1番「春」》に登場する、懊悩を突破する上昇音型も、そのまま第1楽章と第4楽章の大詰めに採り入れられている。
    ただし元が交響詩だったことからも分かるように、当作品はブラームスの宿敵とされたリヒャルト・ワーグナー(1813~1883)からの影響も色濃い。極端なまでの音の遠近感、音色や音量を通じて、身悶えするような恋愛体験を反映させた私小説的な内容を、聴き手にこれでもかと訴えかける姿勢。そして、自作の歌曲や民謡の旋律を随処に強調することで、音楽と文学の融合を図ろうとする試み等々である。
    長大な序奏と変形したソナタ形式の中に、希望と不安が混じり合う第1楽章。威勢のよい低音の反復の上に、音のエネルギーが炸裂(さくれつ)する第2楽章。悲哀と諧謔(かいぎゃく)が入り混じった葬送行進曲風の第3楽章から引き続き、喜怒哀楽が爆発する第4楽章。西洋音楽の伝統を集約し、新たな時代へと解き放った青年マーラーの衝撃作に他ならない。
    (小宮正安)

    演奏時間:約55分
    作曲年代:(交響曲版へ至る改訂作業を含む)1884~1896年
    初演:[交響詩版]1889年11月20日、ブダペスト、ブダペスト・フィルハーモニー管弦楽団、作曲家自身の指揮[交響曲版]1896年3月16日、ベルリン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、作曲家自身の指揮

  • 指揮:沼尻竜典
    指揮:沼尻竜典

    前回の東京オリンピック年、1964年に生まれた指揮者の沼尻竜典が2021年9月25、26日の池袋AプログラムでN響定期公演にデビューする。桐朋学園の三善晃門下の逸材として10代から作曲、ピアノ、指揮で頭角を現した。N響とは1991年1月の「若い芽のコンサート」で初共演、その後はなぜか定期公演には縁がなかった。「桐朋在学中は『齋藤指揮法の基礎が習得出来ていない』と言われ、デビュー後も人気評論家に『やりたいことが良くわからない』と批判されるなど、必ずしも幸せなスタートではありませんでした」。淡々と回想するが、20代末の沼尻を取材したとき「僕は自分の思いつきを押し付けたりせず、作曲家の言いたいことを下ろす“いたこ”役に徹していきたいのです」と語ったのが強く印象に残っている。滋賀県立芸術劇場びわ湖ホールでは1998年開館時から初代芸術監督の若杉弘を補佐、2007年に第2代に就いた。2013~2017年はドイツの名門リューベック歌劇場音楽総監督を兼務。2017~2020年にはワーグナー《ニーベルングの指環》4部作の西日本初のツィクルスをミヒャエル・ハンペ演出で実現。最終年の《神々のたそがれ》はコロナ禍に伴う無観客上演の動画配信が延べ41万回強のアクセスを記録した。オペラのマエストロの貫禄をすっかり身につけたタイミングでのN響定期デビュー。「《交響曲第1番》は若いマーラーの純粋な野心、オペラ指揮者ならではの歌心が溢(あふ)れた名曲で、今の若いN響にもぴったりだと思います」の言葉に、自身の横顔も重ねているようだ。
     
    (池田卓夫)
     

  • クラリネット:伊藤 圭
    クラリネット:伊藤 圭(N響首席クラリネット奏者)※

    宮城県出身。高校よりクラリネットを始める。東京藝術大学卒業後の2004年、第6回日本クラリネットコンクールで第1位を受賞する。2006年には第74回日本音楽コンクール入選。2012年、東京オペラシティリサイタルシリーズ「B→C バッハからコンテンポラリーへ」に出演し、内田祥子《じゅげむじゅげむ~クラリネット独奏のための~》、尾高惇忠のクラリネットとピアノのための《幻想曲》を初演したほか、2014年に東京藝大「創造の森」においてユン・イサン《クラリネット協奏曲》のソリスト、2019年には「天皇陛下御即位30年奉祝感謝の集い」での特別奉祝演奏としてモーツァルト《クラリネット協奏曲》のソリストを務めた。これまでにクラリネットを千石進、日比野裕幸、野田祐介、山本正治、三界秀実、村井祐児に師事。藝大フィルハーモニア、東京都交響楽団を経て、2011年よりNHK交響楽団首席奏者。2021年のN響5月公演では、尾高忠明指揮のもとモーツァルト《4つの管楽器と管弦楽のための協奏交響曲》のクラリネット・ソロを務めた。東京音楽大学兼任准教授、東京藝術大学、国立音楽大学講師として後進の指導にもあたる。
     

※当初出演予定のアンドレアス・オッテンザマー(クラリネット)から変更いたします。

フィルハーモニー
9月号(PDF)

出演者プロフィール&曲目解説等をご覧いただけます

チケット情報

発売開始日
1回券および定期会員券の販売停止について 詳細

9月2日(木)11:00am
[定期会員先行発売日:8月31日(火)11:00am]

  S席 A席 B席 C席 D席
一般 8,900円 7,400円 5,800円 4,700円 3,700円
ユースチケット 5,500円 4,500円 3,500円 2,500円 1,500円
(税込)

9~11月定期公演の「WEBセレクト3+」の販売を休止いたしました 詳細

WEBセレクト3+

お好きな公演を3つ以上セレクトすると、1回券がお得になります。
Autumn(9~11月)、Winter(12~2月)、Spring(4~6月)の各シーズン内の公演(9プログラム18公演)のうち、3公演以上まとめて購入すると、1回券の一般料金より約8%割引します。

WEBチケットN響のみでの発売となります。
1回券発売日からお申し込みいただけます。
割引の併用はできません。

  • ユースチケットのご案内(要登録/取り扱いはN響ガイドのみ)
  • ※定期会員の方は一般料金の10%割引となります。また、先行発売をご利用いただけます(取り扱いはWEBチケットN響・N響ガイドのみ)。
  • ※車いす席についてはN響ガイドへお問い合わせください。
  • ※券種により1回券のご用意ができない場合があります。
  • ※未就学児のご入場はお断りしています。
定期会員券
発売開始日
年間会員券/シーズン会員券 
7月18日(日)11:00am

[定期会員先行発売日:
7月15日(木)11:00am]
お問い合わせ・
お申し込み
N響ガイド TEL:03-5793-8161
WEBチケットN響
その他の前売所

主催:NHK / NHK交響楽団

後援:豊島区

  • ※NHKホールの改修工事に伴い、定期公演Aプログラムは東京芸術劇場(池袋)に会場を移し、「池袋Aプログラム」として行います。
  • ※池袋Aプログラム2日目の開演時刻は1時間繰り上げ、2:00pmとさせていただきます(1日目は今まで通り6:00pm開演)。
託児について

東京芸術劇場 コンサートホールの託児室をご利用いただけます。
対象年齢、預かり料金、予約方法などは、お問い合わせください。

お問い合わせ:
株式会社ミラクス ミラクスシッター
TEL:0120-415-306
(平日9:00am~5:00pm/土日祝は休み)
ホームページ:
https://www.geigeki.jp/rent/kids/index.html