NHK交響楽団
NHK Symphony Orchestra, Tokyo

 

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2019年2月1日

聴きどころ:4-6月定期公演

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Aプログラム

左からヤクブ・フルシャ(4月)、エド・デ・ワールト(5月)、パーヴォ・ヤルヴィ(6月)

若手から巨匠まで3人のマエストロのとっておきのプログラム

チェコ生まれのヤクブ・フルシャは、2016年からバンベルク交響楽団首席指揮者を務めているほか、いくつものオーケストラの首席客演指揮者として活躍する注目の若手です。N響デビューとなる4月定期の最初の曲は、R.シュトラウスの最も有名な《交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」》です。ベルリオーズ《抒情的情景「クレオパトラの死」》では、バロック音楽を中心に近現代までレパートリーにもつフランスの実力派ソプラノ、ヴェロニク・ジャンスを迎えます。最後は故郷のモラヴィア地方の作曲家ヤナーチェクの名曲《シンフォニエッタ》で締めくくります。5月定期の指揮者は、オランダの巨匠エド・デ・ワールト。2015年以来、4年ぶりの登場です。ベートーヴェン《ピアノ協奏曲第5番「皇帝」》のソリストは、オランダの鬼才ロナルド・ブラウティハム。3台のフォルテピアノを弾き分けてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲、モダンピアノでピアノ協奏曲全曲を録音してきました。そしてジョン・アダムズの初期の代表作《ハルモニーレーレ》(1985年作)。このタイトルはシェーンベルクの著作『和声学(Harmonielehre)』(1911)から取られたもの。初演を指揮したデ・ワールトが30年以上の時を経て、どのように演奏するか期待が高まります。6月定期は、首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィ。ドイツのバリトン界を担うマティアス・ゲルネを迎えて、マーラー《こどもの不思議な角笛》をお贈りします。後半は、19世紀末から20世紀前半に活躍したデンマークの作曲家ニルセン《交響曲第2番「4つの気質」》。パーヴォはフランクフルト放送交響楽団(hr交響楽団)とニルセン交響曲全集をリリースし、高く評価されています。

4-6月定期公演Aプログラムのコンサート情報を見る

Bプログラム

左から下野竜也(4月)、ネーメ・ヤルヴィ(5月)、パーヴォ・ヤルヴィ(6月)

ロシアとフランスの交響曲の多様な世界

定期公演には2007年12月に初登場した後たびたび客演し、今回3シーズン連続でN響の指揮台に立つ下野竜也。今回も“こだわり”のプログラムです。芸術が厳しく統制されたソ連時代のスターリン体制下で、ショスタコーヴィチが公表を見送り、スターリン没後2年経って初演された《ヴァイオリン協奏曲第1番》。ソリストは、この協奏曲の演奏で高く評価されている、イスラエル国籍のワディム・グルズマンです。ポーランドで生まれ、第2次世界大戦中にソ連に亡命したヴァインベルクは、1951年にスターリン体制下で逮捕されるも、2か月後にスターリンが亡くなったため釈放された作曲家。《交響曲第12番》は、師として敬愛したショスタコーヴィチを追悼して作曲されました。5月定期は、首席指揮者パーヴォの父ネーメ・ヤルヴィによるフランス・プログラム。モーツァルト生誕200年の1956年に作曲されたイベール《モーツァルトへのオマージュ》に続いて、19世紀後半の交響曲の傑作が2曲採り上げられます。フランスの交響曲創作に大きな影響を与えたサン・サーンス《交響曲第3番》と、この曲に刺激され作曲されたフランク《交響曲ニ短調》です。6月定期は、パーヴォ・ヤルヴィによるメシアンの傑作《トゥランガリラ交響曲》。トゥランガリラとは、古代インドで使われたサンスクリット語の2つの単語を組み合わせて造られた多義語ですが、曲全体の中心的なテーマは「愛」です。大オーケストラとともにピアノと電子楽器オンド・マルトノが、「愛の歌」を奏でます。ピアノは現在最高のメシアン弾きのひとりロジェ・ムラロ、オンド・マルトノはこの作品を世界各地で演奏しているシンシア・ミラーです。

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Cプログラム

左から山田和樹(4月)、ネーメ・ヤルヴィ(5月)、パーヴォ・ヤルヴィ(6月)

新ウィーン楽派が結び合わせる3人のマエストロのプログラ

2009年ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝して一躍知られるようになり、活動の場を広げた山田和樹。2016年から、モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団芸術監督兼音楽監督を務めています。N響定期には、2016年1月に続いて2回目の登場。前半は日本人作曲家の作品。平尾貴四男は戦前、矢代秋雄は戦後、フランスに留学して当時の音楽に強く影響されました。矢代秋雄《ピアノ協奏曲》のソリストは、ドイツを拠点に活躍する河村尚子です。ウィーンの作曲家シェーンベルクの初期の作品《交響詩「ペレアスとメリザンド」》では、ロマンチックな音楽をご堪能ください。5月の指揮者は、パーヴォの父ネーメ・ヤルヴィ。祖国エストニアの20世紀を代表する作曲家トゥビン《交響曲第5番》を指揮します。第2次世界大戦中にソ連に占領されスウェーデンに亡命したトゥビンが、ストックホルムで書いた作品。苦悩に満ち、エストニアの悲劇を描いているかのようです。ブラームス《交響曲第4番》は、シェーンベルクがブラームスを「進歩主義者」と呼んだことが読み取れる作品です。6月定期は首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィ。前半はシェーンベルクの2人の弟子の作品。バッハ《リチェルカータ》を、ウェーベルンは主題を分解して別々の楽器に振り分け、彼独自の音楽世界を創り出しています。ウェーベルンが初演の指揮をする予定だったベルク《ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出のために」》では、イスラエル国籍の名手ギル・シャハムがソリストを務めます。後半はブルックナーが崇拝するワーグナーに捧げた《交響曲第3番》。パーヴォによる新鮮なブルックナーをお楽しみください。

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