NHK交響楽団
NHK Symphony Orchestra, Tokyo

 

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2018年7月2日

聴きどころ:2018/19シーズン 定期公演Bプログラム

Autumn Season 9・10・11月

 

左からパーヴォ・ヤルヴィ、ヘルベルト・ブロムシュテット、ジャナンドレア・ノセダ

左からパーヴォ・ヤルヴィ、ヘルベルト・ブロムシュテット、ジャナンドレア・ノセダ

 

桂冠名誉指揮者ブロムシュテットがお贈りするステンハンマルの傑作

首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィは、ドイツ・オーストリア音楽でもN響の伝統を重視しつつ、新たな息吹をもたらしています。9月定期は、古典派とロマン派の作曲家を中心にしたプログラム。R.シュトラウスが晩年に作曲した《ホルン協奏曲第2番》では、世界最高峰のラデク・バボラークをソリストに迎えます。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団など世界有数のオーケストラの首席を歴任、現在は、ホルン奏者としてだけではなく指揮者としても活動、自らチェコ・シンフォニエッタを設立しました。バボラークの柔らかいホルンの響きで、R.シュトラウスの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。10月定期には、桂冠名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットが登場。昨シーズン、大好評だったベートーヴェンの交響曲《第4番》《第7番》《第8番》に続き、今回は《第6番「田園」》。後半はスウェーデンの作曲家ステンハンマルの代表作《交響曲第2番》です。スウェーデン人の両親のもとアメリカで生まれたブロムシュテットは、北欧の作曲家を積極的に採り上げてきましたが、N響では初めてステンハンマル作品を指揮します。11月定期は、イタリアの人気指揮者ジャナンドレア・ノセダ。まず16世紀にリュートのために書かれた曲を20世紀にレスピーギが編曲した作品。続くハイドン《チェロ協奏曲第1番》のソリストは、22歳で第14回チャイコフスキー国際コンクールのチェロ部門で第1位になったアルメニア生まれのナレク・アフナジャリャン。2016年にBBCプロムスのデビュー公演で演奏したこの協奏曲は高く評価されました。ラフマニノフ最後の作品《交響的舞曲》では、自作やロシア正教の聖歌やグレゴリオ聖歌《怒りの日》などが引用されています。

 

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Winter Season 12・1・2月

 

左からウラディーミル・フェドセーエフ、トゥガン・ソヒエフ、パーヴォ・ヤルヴィ

左からウラディーミル・フェドセーエフ、トゥガン・ソヒエフ、パーヴォ・ヤルヴィ

 

ロシア音楽のカレイドスコープ

12月定期は、ロシアの巨匠ウラディーミル・フェドセーエフが指揮します。彼は2013年5月定期に初登場、2015年4月と11月定期、それに2017年5月定期と客演し、ロシア音楽の真髄を聴かせてくれました。今回は、チャイコフスキー《バレエ音楽「くるみ割り人形」》です。バレエ音楽にもかかわらず、合唱を伴うという珍しい作品。クリスマス・イヴの夜の幻想的な世界をお楽しみください。1月定期は、4シーズン連続でN響の指揮台に立つトゥガン・ソヒエフ。2017年11月定期ではプロコフィエフ作品で素晴らしい演奏を聴かせてくれました。メーテルリンクの戯曲『ペレアスとメリザンド』がロンドンで上演された際に作曲した、付随音楽に基づいたフォーレの組曲では、神秘的な世界が繰り広げられます。第3曲「シチリア舞曲」は広く親しまれている音楽。リムスキー・コルサコフ《交響組曲「シェエラザード」》は、イスラム世界の説話集『千一夜物語』の語り手シェエラザードを扱った作品です。コンサートマスターのヴァイオリン・ソロが全曲を通して「シェエラザードの主題」を奏でます。2月定期は首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィによるストラヴィンスキー・プログラム第2弾。2018年5月定期に演奏されたストラヴィンスキー・プログラムは、1920年代末から1940年代に作曲され、20世紀を代表するバレエ振付家のひとりバランシンが舞台化したことでも知られている作品を集めたものでした。今回は、初演後にロシア革命の混乱で行方不明になった楽譜が2015年に発見された《葬送の歌》ほか、1900年代から1910年代に作曲された初期の作品が並びます。傑作《バレエ音楽「春の祭典」》で、どのような演奏を聴かせてくれるのか楽しみです。

 

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Spring Season 4・5・6月

 

左から下野達也、ネーメ・ヤルヴィ、パーヴォ・ヤルヴィ

左から下野達也、ネーメ・ヤルヴィ、パーヴォ・ヤルヴィ

 

ロシアとフランスの交響曲の多様な世界

定期公演には2007年12月に初登場した後たびたび客演し、今回3シーズン連続でN響の指揮台に立つ下野竜也。今回も“こだわり”のプログラムです。芸術が厳しく統制されたソ連時代のスターリン体制下で、ショスタコーヴィチが公表を見送り、スターリン没後2年経って初演された《ヴァイオリン協奏曲第1番》。ソリストは、この協奏曲の演奏で高く評価されている、イスラエル国籍のワディム・グルズマンです。ポーランドで生まれ、第2次世界大戦中にソ連に亡命したヴァインベルクは、1951年にスターリン体制下で逮捕されるも、2か月後にスターリンが亡くなったため釈放された作曲家。《交響曲第12番》は、師として敬愛したショスタコーヴィチを追悼して作曲されました。5月定期は、首席指揮者パーヴォの父ネーメ・ヤルヴィによるフランス・プログラム。モーツァルト生誕200年の1956年に作曲されたイベール《モーツァルトへのオマージュ》に続いて、19世紀後半の交響曲の傑作が2曲採り上げられます。フランスの交響曲創作に大きな影響を与えたサン・サーンス《交響曲第3番》と、この曲に刺激され作曲されたフランク《交響曲ニ短調》です。6月定期は、パーヴォ・ヤルヴィによるメシアンの傑作《トゥランガリラ交響曲》。トゥランガリラとは、古代インドで使われたサンスクリット語の2つの単語を組み合わせて造られた多義語ですが、曲全体の中心的なテーマは「愛」です。大オーケストラとともにピアノと電子楽器オンド・マルトノが、「愛の歌」を奏でます。ピアノは現在最高のメシアン弾きのひとりロジェ・ムラロ、オンド・マルトノはこの作品を世界各地で演奏しているシンシア・ミラーです。

 

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