ストラヴィンスキー (1882 - 1971)

ロシア風スケルツォ (約4分)

 今度はぐっと趣を変えて、ハリウッドのロシア人となったストラヴィンスキーの作品。1939年にアメリカに渡ったストラヴィンスキーは、慣れない英語に四苦八苦しながらも持ち前の生命力で少しずつ仕事を広げていく。《ロシア風スケルツォ》は、このチャレンジングな状況でストラヴィンスキーが咲かせた花である。最初、ある戦時プロパガンダ映画のために用意されたものが、次にジャズ・バンド用に仕立て直され、最後にフル・オーケストラ用に編曲された。《ペトルーシカ》を彷彿(ほうふつ)させる民謡調の節回しがチャーミング。分かりやすさを第一に構成は意図的にシンプルにされ、同時に、録音されることを前提として当時の78回転レコードにうまく収まるよう長さが調整されている。

作曲年代:[ジャズ・バンド編曲版]1944年 [管弦楽編曲版]1945年
初演:[ジャズ・バンド編曲版]1944年9月5日、ポール・ホワイトマン・バンド、ラジオ放送 [管弦楽編曲版]1946年3月22日、サンフランシスコ交響楽団、作曲家自身の指揮

(藤田 茂)