ラーション (1908~1986)

田園組曲 作品19 (約13分)

 ラーションは、1932年にスウェーデンの作曲家として初めて12音技法を用いたピアノ曲を書き、1934年にはフィレンツェで開催された国際現代音楽協会(ISCM)の音楽祭で演奏された《シンフォニエッタ》によって、国際的に知られるようになった。
 しかし、今日、知られている彼の曲の多くは、こうした前衛的なものではなく、ロマンチックなものである。その代表的な作品が1938年に作曲された《田園組曲》である。この作品は1937年から1943年までスウェーデン放送局で指揮者・作曲家・プロデューサーを務めていた時期のものである。
 ラーションは詩人ヤルマル・グッルベリとともに、詩の朗読と音楽で構成される「叙情組曲」という新しいタイプのラジオ番組を手がけた。この番組での作品『昼の時』のための音楽を演奏会用にまとめたのが、《田園組曲》である。第1曲〈序曲〉、第2曲〈ロマンス〉、第3曲〈スケルツォ〉からなるが、とりわけ第2曲が有名である。

作曲年代:1938年
初演:1939年5月23日、ラジオ放送

(西村 理)