NHK交響楽団
NHK Symphony Orchestra, Tokyo

 

楽員インタビュー

村松 龍

村松 龍

ヴィオラ

むらまつ・りょう

埼玉県出身。東京音楽大学付属高等学校を経て同大学卒業。第49回全日本学生音楽コンクール東京大会小学生の部第2位。読売新人演奏会出演。沖縄国際音楽祭、若い人のためのサイトウ・キネン室内楽勉強会、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトなどに参加。これまでにヴァイオリンを井上將興、清水高師、久保陽子、ヴィオラを店村眞積、河合訓子の各氏に師事。2010年2月1日入団。ヴィオラ奏者。 N響メンバーによる室内楽でも活躍している。

 

やっぱり音楽が好きなんだなと思います

華恵

ずっと続けていたヴァイオリンからヴィオラに変わったきっかけは何ですか?

 

村松

大学のソルフェージュの授業でハ音記号を習ったんですが、まったく読めなかったんです。ヴィオラを弾いてみたらアルト記号を読まざるを得なくなるから、読めるようになるんじゃないかと思って始めたのがきっかけです。

 

華恵

譜面への挑戦がきっかけですか? 実際ヴィオラを弾いてみて、ハ音記号はどうでしたか?

 

村松

だんだん読めるようになって、頭で置き換えなくても平気になりました。

 

華恵

それでヴィオラという楽器自体にもなじんだのでしょうか?

 

村松

最初はオーケストラの授業でヴィオラ奏者が足りなかったので、「それなら僕がヴィオラを弾きます」と、頭数合わせで弾き始めました。それがだんだん面白くなってきて、いつの間にかヴァイオリンよりもヴィオラを弾いてることが多くなってきて、ヴァイオリン科からヴィオラ科に転科しました。

 

華恵

練習もお好きでしたか?

 

村松

演奏するのがずっと好きでしたから、練習はそれほど苦ではなかったです。

 

華恵

オーケストラの演奏は楽しかったですか?

 

村松

最初はあまり楽しくなかったですね。

 

華恵

いつ頃、好きになったんですか?

 

村松

高校生の頃はきちんと勉強してなかったせいで、演奏の楽しさが分かってなかったと思うんですよ。大学生になって初めてちゃんと勉強して、そうしたらオーケストラの魅力にはまっていったという感じです。

 

華恵

大学に入ってから演奏法とか音楽観は変わったのですか?

 

村松

いろいろな人との出会いのおかげで変わったのだと思います。人との出会いが自分の音楽性を広げることになりました。

 

華恵

音大という環境だからこそですか?

 

村松

みんな音大に入る前には別々の先生について勉強していたわけなので、さまざまな考えの人たちと出会えました。

 

 

ツーショット写真

 

華恵

N響に入団されて、また新たな出会いがあったでしょうね。音楽観も新たになりました?

 

村松

かねてから尊敬していた先輩方ばかりですし、指揮者も著名な方がいっぱいいらして、もう毎日が勉強ですね。新たなこと、多くのことを学んでいますね。具体的に何を学んだかを挙げることは難しいですが。

 

華恵

演奏法も変わりましたか?

 

村松

演奏法は常に自分で考えながら弾いています。明日も違うかもしれないです。これが完成形という終わりがないですから。ずっと勉強しなければいけないものですね。

 

華恵

勉強というのは一人での練習のことですか?

 

村松

N響の曲だけでなく、室内楽やソロの勉強をしたりしながらです。

 

華恵

家でずっと練習ですか? 休みの日に遊びに行くなど息抜きは?

 

村松

最近はオフがあまりないんですけれど、どんなに忙しい時でもジムに週4回ぐらい行っています。

 

華恵

それも演奏のためですか?

 

村松

音楽のためってわけじゃないんですけれど、決めたことをずっと続けないと気が済まない性格なんです。最初はダイエット目的で始めたんですが、今は泳ぎの上手い人を見てああいう風になりたいと思って続けています。

 

華恵

ヴァイオリンやヴィオラの方は筋肉が偏ると聞きますから、それを改善するためのプログラムをしたりしますか?

 

村松

必要のない筋肉を腕などにつけるのは演奏家にはよくないらしいので、それを避けたプログラムを組んでもらっています。

 

華恵

他に休日の過ごし方は?

 

村松

買い物くらいかな。洋服などを見るのが好きです。中学生のころからファッションが好きで髪型に凝ったことも。あまり他人と同じ髪型が好きじゃなかったので。

 

華恵

当時のヴァイオリンの先生には驚かれませんでした?

 

村松

ちょっと怒ってましたね。

 

華恵

髪型は反抗心から?

 

村松

いや、そういうわけじゃないです。ヴァイオリンも好きでしたから。

 

華恵

今はこれまでで、一番忙しい日々ではないですか?

 

村松

確かに毎日、練習に追われています。でも、好きなことしかしてないので平気です。休みを1週間もらえると、 最初はラッキーと思うんですけど、いざ何日か経ってくると、仕事をしてないな、つまらないなと思いはじめてくる。やっぱり音楽が好きなんだなって思いますね。

 

写真撮影 ― 松井伴実

2012年7月取材 ※記事の内容及びプロフィールは取材当時のものです。

 

N響ライブラリー

華恵

聞き手

華恵

はなえ

1991年アメリカ生まれ。6歳から日本に住む。2003年、12歳で『小学生日記』を刊行し、エッセイストとしてデビュー。NHK BSプレミアム「世界遺産~一万年の叙事詩~」でのナビゲーター、連載エッセイなど、幅広く活躍中。現在、東京藝術大学音楽学部楽理科に在学中。