

- 2010/11シーズン、最初に指揮台に立つのはイギリスの巨匠ネヴィル・マリナーです。2010年は数多くの大作曲家の記念年ですが、シューマンは生誕200年。マリナーがシューマンの名曲プログラムをお贈りします。《ピアノ協奏曲》のソリストはアンティ・シーララ。2003年「リーズ国際ピアノ・コンクール」で優勝した、フィンランドの若手です。10月定期はイタリア・オペラの巨匠ネルロ・サンティ。彼がN響で初めてオペラ全曲を指揮したのは、2007年11月定期でのプッチーニ《ボエーム》でした。この演奏は、その年の「もっとも心に残るコンサート」の第1位に輝いています。今回はヴェルディ《アイーダ》。古代エジプトを舞台とし、将軍ラダメスと敵国の王の娘アイーダとのラブストーリーで、ラダメスのアリア「清きアイーダ」や「凱旋行進曲」など名曲に溢れた作品です。歌手陣は、アドリアーナ・マルフィージ(アイーダ役)やサンドロ・パーク(ラダメス役)ほかヨーロッパで活躍するソリストたちです。11月定期は首席客演指揮者アンドレ・プレヴィン。ジャズ・ピアニストとしても活躍していたプレヴィンが、ジャズとクラシックの両方の要素を採り入れたガーシュウィン《ピアノ協奏曲ヘ調》を弾き振りします。後半は第2次世界大戦中に疎開先で作曲されたプロコフィエフの名作《交響曲第5番》です。


- 2010年はショパン生誕200年です。このメモリアル・イヤーの秋にワルシャワで「ショパン国際ピアノ・コンクール」が開催されます。ポリーニやアルゲリッチ、ツィマーマンなど多くの名ピアニストを輩出してきたこのコンクールの優勝者を招いて、シャルル・デュトワが共演します。曲はもちろんショパンのピアノ協奏曲。《第1番》か《第2番》のどちらかは、優勝者が選びますのでお楽しみに。1月定期はロシアの若手ワシーリ・ペトレンコ。ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者として、イギリスで高く評価されています。日本の実力派・小菅優を迎えてのベートーヴェン《ピアノ協奏曲第1番》とチャイコフスキー《交響曲「マンフレッド」》をお贈りします。ペトレンコ指揮《交響曲「マンフレッド」》の録音は2009年「グラモフォン賞」を受賞、期待が高まります。2月定期は韓国の国際的な指揮者チョン・ミョンフンです。ベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲》のソリストはジュリアン・ラクリン。リトアニア生まれですが、4歳で両親とともにオーストリアに移住したヴァイオリニストです。そのエキサイティングな演奏は、聴くものを惹きつけてやみません。後半は、ベルリオーズの熱烈な片想いに基づいて書かれた《幻想交響曲》です。


- イギリスの指揮者ロジャー・ノリントンは2006年11月定期で初共演。当時、大きな話題となりました。ノリントンは、20世紀前半まで弦楽器にはヴィブラートがかけられていなかったという持論のもと、モーツァルトやベートーヴェンのみならず、20世紀のイギリスの作曲家エルガーやヴォーン・ウィリアムズでもヴィブラートを抑えた「ピュア・トーン」で演奏することを主張します。今回も、ベートーヴェンとエルガーの2人の作曲家による《第1交響曲》で、刺激的な演奏を聴かせてくれることでしょう。5月定期は、正指揮者の尾高忠明。父でN響専任指揮者も務めた尚忠の《交響曲第1番》とR. シュトラウス《英雄の生涯》を指揮します。《交響曲第1番》は、N響創立80周年の2006年9月定期で、世界初演された第2楽章も含めて演奏されます。《英雄の生涯》はベートーヴェンの《「英雄」交響曲》に匹敵する作品として構想され、力強く始まる迫力満点の作品です。「英雄の伴侶」のテーマは、コンサートマスターのソロによって奏されます。6月定期には桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージが登場。R. シュトラウス《変容》は23のソロ弦楽奏者のために書かれました。名手揃いのN響ストリングスをお楽しみください。後半のブラームス《交響曲第4番》は哀愁に満ちた第1楽章で始まる魅力的な作品です。パッサカリアと呼ばれる変奏曲の第4楽章は緊張感にあふれています。







