2009/10 Season 公演の聴きどころ

定期公演 Bプログラム

コンサート情報

9月─11月 Autumn Season
名曲が並ぶモーツァルト・プログラムと2つのベートーヴェン・プログラム
1973年にエンシェント室内管弦楽団を創立し、ピリオド楽器によるバロックや古典派の音楽の演奏のエキスパートとして知られる、クリストファー・ホグウッド。1980年代後半からはモダン・オーケストラも頻繁に指揮するようになり、古楽奏法を採り入れたその演奏は話題を呼んでいます。そのホグウッドが初めてN響の指揮台に立ち、ベートーヴェン・プログラムを振ります。《ピアノ協奏曲第4番》のソリストを務めるのは、南アフリカ生まれの俊英、クリスティアン・ベザイディンオート。フォルテピアノやチェンバロといったピリオド楽器とモダン楽器(ピアノ)の両方で活躍している注目の鍵盤楽器奏者です。10月定期は、アンドレ・プレヴィンによるモーツァルト・プログラムです。前回の2007年9月定期の3つのプログラムは、いずれもこの年の「最も心に残ったN響コンサート」のベストテンに入り、その中でもモーツァルト・プログラムがN響ファンから高く評価されました。今回のモーツァルトの後期交響曲でも「心に残る」名演を聴かせてくれることでしょう。11月定期の指揮者は、ほぼ毎シーズン客演しているお馴染みのネルロ・サンティ。N響で初めてベートーヴェンを採り上げた前回2007年11月定期に引き続き、今回もベートーヴェン・プログラムです。ご期待ください。
12月─2月 Winter Season
次世代を担うソリストたちとの共演-ルガンスキー、ハーグナー、ヴォロディン
多彩な音のパレットによって、ニュアンス豊かに音楽を描き出していくシャルル・デュトワの指揮は、いつも私たちに筆舌に尽くしがたい体験をもたらしてくれます。とりわけラヴェルの作品は、他の追随を許しません。そのラヴェル作品を前半に据えたプログラムでは、ロシアの精鋭ニコライ・ルガンスキーを迎え、ラヴェルの《左手のためのピアノ協奏曲》をお贈りします。後半は、デュトワが得意とする「ロシアもの」からショスタコーヴィチの《交響曲第11番「1905年」》。この交響曲は、1905年、サンクトペテルブルクでの労働者のデモに対して政府が発砲し、死者が1000人以上にも及んだと言われている「血の日曜日事件」を描いた作品です。1月定期の指揮者は、瞬発力のある引き締まった音楽で世界を魅了する日本の指揮者、広上淳一。ベートーヴェンの《ヴァイオリン協奏曲》のソリストは、知性と情熱を兼ね備えたドイツの若手ヴィヴィアン・ハーグナーです。2005年11月定期でN響と初共演し、チャイコフスキーの《ヴァイオリン協奏曲》で素晴らしい演奏を聴かせてくれました。2月定期では、1997年からケルン放送交響楽団首席指揮者を務めているセミョーン・ビシュコフが、ラフマニノフとチャイコフスキーの名曲を指揮します。ラフマニノフの《ピアノ協奏曲第2番》では、超絶技巧を誇り豪快な演奏をする、ロシアのピアノ奏者アレクセイ・ヴォロディンを迎えます。
4月─6月 Spring Season
下野のひねりの効いた選曲、ブリテンの《シンフォニア・ダ・レクイエム》
ヘルベルト・ブロムシュテットは、N響でたびたびブルックナーの交響曲を採り上げています。最近では2006年2月定期で《第3番》、2008年1月定期で《第4番「ロマンチック」》を指揮。今回は《第5番》です。この交響曲は、しばしば「ゴシック建築」に喩えられる構築性をもっていることで知られていますが、ブロムシュテットがこの壮大な交響曲をどのように聴かせてくれるのか、期待が高まります。5月定期の指揮者は、3シーズン連続で登場する日本の俊英、下野竜也です。ブリテンの《シンフォニア・ダ・レクイエム》を選ぶあたりからもわかるように、下野のプログラミングは、しばしばひねりが効いています。この曲は、もともとは1940年の「皇紀2600年奉祝会」で演奏するための作品として日本政府から委嘱されたものの、いろいろな事情から最終的に演奏されなかったという、いわくつきの作品。結局は第2次世界大戦後の1956年、ブリテンが来日した際に、彼自身が指揮するN響によって日本初演されました。6月定期の指揮者は、ウラディーミル・アシュケナージ。N響音楽監督時代に、R.シュトラウスの管弦楽作品など大編成オーケストラ曲を好んで採り上げてきた彼が、今回挑むのは、マーラー《交響曲第6番》。多くの管楽器や打楽器を要する大編成の作品で、打楽器としてカウベルが使われたり、第4楽章では大きなハンマーが使われたり、視覚的にも楽しめます。

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